ホノカアボーイ

検索で、どれくらい普段と異なる層の人たちが blog に訪問するのかのテスト用記事。

先日ホノカアボーイという映画を、ポーランドに行く途中の飛行機と DVD で見ました。ゆるーい映画で、主役の演技と空気読めないっぷりに苛々する、面白いかと言われればあんまり面白くない映画です。人に薦められるかと言えば薦めませんが、Maui 島と Hawaii 島にそれぞれ足掛け 2 年間と 3 年間住んでいた自分としては、Hawaii の空気を思い出す、懐かしい雰囲気を持った映画です。ただし、あの映画に出てくる色は、実際の Hawaii の自然の色とはだいぶ違います。個人的にはお薦めしませんが、好きな人はかなり好きみたいです。かもめ食堂とか好きな人は気に入るでしょう。

最初に主役とその彼女が Hawaii 島をドライブ中に道に迷って喧嘩するんですが、あの迷っていた場所は自分の思い出 (?) の場所、Mauna Loa です。常識的に考えて、どう迷ってもあの場所には辿りつきません。多分迷っていた場所は、↓ここらへんです。Hawaii 島の北端のほうへ移動すれば、映画の舞台である Honokaa (ホノカア) が出てきます。

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地図上で少し北に行くと、Saddle Road (サドルロード) という Route 200 があります。溶岩地帯をぶち抜き通した片側 1 車線 (現在拡張中のはず) の起伏とカーブだらけの悪路で、舗装はされているものの、レンタカーだと保険が効かないという危険な道です。月に 1 度くらいの割合で、横転した車を目撃しました。

さて、映画のように、この Saddle Road から間違えて Mauna Loa に入ってしまうためには、↓の分かれ道から南下する必要があります。しかし、この分岐点は明らかに moonbow を見るには不適な道で、Mauna Loa 方面は部分的に未舗装の、砂利だらけの溶岩だらけの道になります。


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こんな所に間違って入り込んでしまうのは、さすがホノカアボーイの主役の駄目キャラっぷりを発揮していて、旅行後に蒼井優に振られるのもうなずけます。しかも、Honokaa とは全然関係ない場所です。普通に Hilo 空港や Kona 空港に到着したら、Saddle Road は通らないで Honokaa に向かうんじゃないでしょうか。

Hawaii 島には Mauna Kea (マウナケア)、Mauna Loa (マウナロア) という 2 つの大きな山があります。それぞれ、標高が 4,000 m を超えます。前者は「すばる」望遠鏡のような世界各国の大型望遠鏡があることで有名です。後者の Mauna Loa にもいくつか科学観測施設があるのですが、あまり有名ではありません。この Mauna Loa の中腹、 3,300 m のところで寝食していました。


↑この写真は、寝泊まりしていた場所から Mauna Kea 方面を見渡したもの。


↑こちらは、同じ場所からホノカアボーイの主役達が道に迷った方角を撮ったものです。

3,300 m もの標高の場所にいるので、空は抜けるような Hawaii の青空、そして眼下には雲海が広がっています。