iPad で PDF の論文を読んでみた

Palo Alto に移住したので、先日、早速 Apple Store に iPad を見に遊びに行ってきました。研究者としては論文を iPad で快適に読めるのかどうかが重要です。

事前に 2 種類の論文をアップロードしておき、Apple Store で download して閲覧しました*1。片方は比較的新しい、文書が全てベクタライズされている PDF です。もう一方は、NASA ADS が配布している古い文献で、全ページ 600 dpi のスキャン画像の PDF です。

↓こちらが、新しめの論文のほう。思ったよりもサクサクと表示され、指で直接操作できるので直感的なのと、画面の角度を印刷物を読むのと同じ姿勢にしやすいので、Mac で読むよりも快適でした。縦置きにするよりも、横置きにしたほうが読みやすいです。

一方で、↓全ページスキャンの古い文献は、描画速度がスクロールや拡大縮小に全く追いついていません。新しい Mac を使ったとしても閲覧は重いのですから当たり前ですが、これでは使い物にならないと言っても良いでしょう。

合計で 15 分ほど遊んだのですが、動画のように少し傾けるために左手で保持し続けると、左手の手首が結構疲れました。iPad の手前側は机の上に置いてあるのですが、片側を抑えてるだけで疲れます。やはり重たいです。

もしも、PDF に簡単に注釈やフリーハンドの絵を挿入できるようになると「買い」なのですが、Mac との文献の同期の手間を考えると、購入するかどうかはちょっと迷います。

追記 (2010/06/28)
Acrobat 9 の OCR 機能である ClearScan を使って、ADS の 600 dpi PDF を試してみました。画像のところが相変わらず重いものの、文字ばかりのところは軽快になりました。ClearScan 自体にいくつか問題が残っているのものの、ClearScan は将来的な候補になると思います。

*1:展示品なので、PDF ビューワを追加することなく、Safari から直接開きました。コメントにもありますが、他のアプリで試すと結果は変わるかもしれません。