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砂浜に打ち上げられたシロナガスクジラ (の死体) を見に行ってきた (※画像に注意)

先日、シリコンバレー地方版の記事で、近所の砂浜にシロナガスクジラ (blue whale) が打ち上げられたことを知りました。以前に 5 年間も住んでいた Hawaii でも、ここ California でも、沖合に船で出てクジラを見物する whale watching は盛んです。また日本でもたまにクジラが打ち上げられるという事件が報道されますが、わざわざ見に行ったことはありませんでした。

せっかく Palo Alto から車で 1 時間の距離なので、夫婦で見に行って来ました。クジラを間近に見るのは初体験です。場所は Bean Hollow State Beach という海岸で、Half Moon Bay から車で 30 分くらいです。クジラがいなかったとしても、近所に寄った場合には景色を眺めに行っても良い気持ちのいい場所です。

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打ち上げられたクジラは体長 24 m、体重が 150 t とのこと。妊娠中のクジラで、胎児も一緒に打ち上げられていたそうです。我々が行ったときには満ち潮だったためか、赤ん坊のほうは見ることができませんでした。死因は不明とのことですが、船と衝突したのではないか、とのこと。この近くでクジラが打ち上げられたのは、実に 30 年ぶりとのことです。

クジラを数 m の距離で見るという経験はこの先もないと思うので、喜び勇んで向かったのですが、見ていて気分の良いものではありませんでした。グロテスクであるという意味では無く、死体を見物するという行為が、自分の意思でやっているにも関わらず、どうにも消化しきれませんでした。宇宙人の死体を発見したとしても、同じような感覚になるかもしれません。

あれがクジラの臭いなのかは分かりませんが、半径 20 m くらいに近寄ると強烈な悪臭が立ちこめていました。打ち上げられてから 1 週間後に訪問したのですが、腹は引き裂かれ、内蔵が飛び散り、流れ出て、それはもう無残な姿でした。臭いの原因がクジラ特有のものなのか、腐臭なのかは分かりません。しかし生ゴミのような臭いでもなく、魚の腐った臭いとも違います。あの臭いはなんでしょう。

この Bean Hollow State Park という場所は、他の地域とは植生が異なるようで、岩や枯れ草の灰色と明るい緑の草花が混じった面白い場所です。今回行った時は風が強く塩っぽかったため汚れてもよい格好で行ったほうが良いでしょう。クジラ見物自体に評価をつけることはしませんが、この海岸自体は★★★☆☆です。Half Moon Bay まで行ったときに時間に余裕があれば、立ち寄ってみても良いでしょう。

ここから先、シロナガスクジラの死体の写真が含まれます。苦手な人は見ないで下さい。


▲このクジラは仰向けに打ち上げられていたため、筋のある腹側が見えている。


▲腹は割け、内蔵が出てしまっている。血はとっくに流れきったのか、海面は白と茶が混じったような色をしているのみ。


▲波が少し緩やかになるためか、入り江の中にある砂浜に打ち上げられていた。見物客は 100 人はいたと思う。


▲頭側から撮った腹。


▲クジラのヒゲを持参したナイフで切り取り持ち帰ろうとする女性。波が荒いため、公園の監視員に怒鳴られていた。結局後でこの人は波でビチョビチョに。


▲近づいてヒゲに触ってみると、炭素繊維やプラスチックのように硬い。化学工業の発達していなかった時代に、貴重な工業用資源として重宝されていたことが頷ける。


▲側面。右下に見えるのがヒゲ。


▲ヒゲに近寄る。


▲尻尾側から見ると、下腹部が完全に千切れてしまっていることが分かる。ここから内蔵が流出してしまっている。


▲周辺の海面や砂浜には、流れ出た胃腸のようなものが散逸している。


▲入り江の周りから遠巻きに眺める見物客 (パノラマ合成)。