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4 月 19 日に福島県災害対策本部原子力班と電話した内容

既に日本全国民が気がついているように、原子力災害の実情をどうやって可視化して政府や行政機関から正確な情報を伝えるのか、それが状況把握にいかに大切であるかということは論を待ちません。

3 月 11 日以降に様々な測定が文科省福島県によって行われましたが、それは数字の羅列であり、目で見て状況を理解するのは困難でした。すなわち、せっかくの大量の測定が可視化されないために、宝の持ち腐れでした。

4 月 11 日に「福島県内 1,600 箇所の放射線量を可視化してみた」という記事を書きました。複数の研究者と協力し、福島県が 4 月 5 日から 7 日に測定した 1600 箇所の放射線量の測定データを可視化したものです。なんでこんな作業をしたかというと、福島県が数値の羅列 PDF を公表するのみだったからです。


▲ 4 月 11 日に公開した図

いくつかの測定は経緯度が公開されていたのですが、なぜか福島県は途中から経緯度の公表を中止しました。施設名や大雑把な住所のみの公開になってしまったのです。

また、4 月 26 日には「福島県内 4,400 箇所の放射線量を可視化して、ついでに年間積算被曝量も推定してみた」という記事を書き、同じく福島県の測定データ 4,400 箇所を可視化しましたが、このときも福島県は経緯度を公表しませんでした。


▲ 4 月 26 日に公開した図

有志で経緯度を得るために、施設名や住所を全て機械的に、もしくは人力で経緯度に変換しました。5〜10 人がかりで、1〜2 日を要しました。福島県がちゃんと経緯度を GPS で測定しているにも関わらず、それを公開しないために有志が経緯度を再入力するなんてのは馬鹿らしいので、経緯度を公開してくれないかと福島県災害対策本部原子力班に 4 月 19 日に電話をしました。

当時、行政の狙いが不明だったのでそのときの記録を公開しなかったのですが、原子力行政を振り返るという目的で、今さらながら公開します。この内容は某メーリングリストに僕が 4 月 19 日に送信したものです。実際の会話内容を要約したものなので、細部は実際の会話と異なる部分があります。

皆様

福島県による環境放射線モニタリング・メッシュ調査結果」
http://www.mext.go.jp.cache.yimg.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305022.htm
について、福島県災害対策本部原子力班 (024-521-XXXX ○○○○さん) に問い合わせました。

いくつか気になっていたことを質問しましたので、以下ご参考まで。記憶を頼りに書いているので、一部不正確と思います。最後の返答は、ちょっと驚きました

Q. GPS データが非公表になった件について
A. 4/12 には一旦文科省で公開したが、データを精査する必要があること、局所的な場所を公開して不安になる住民がいるので、町村名程度の公開に変更した。

Q. 今後 GPS の経度緯度が公開される予定はあるか
A. データを精査している最中で、将来的には公開する予定だが、まだ未定。

Q. 政府発表の年間積算被曝量マップは、福島市郡山市放射線量が高いことを考慮していないように見えるが、福島県として独自の対応はするか
A. メッシュ調査は政府のデータより値が低く出る傾向にあり (※逆だと思います)、精度もよく分からないので、独自にどうこうはない。(※ちょっと何を言ってるのかよく分からなかったので、不正確です) ネット上で色々な図を作っている人がいるが、データがまだ正確かどうかがはっきりしないので、ちょっと困っている

Q. 私も独自に可視化している一人だが、県としては迷惑なのか。
A. 迷惑である。あくまで「速報」であって正確さが判らないので、住民に不安を与えることになりかねない。

この担当の方が「迷惑」と仰る理由はいくつか思いあたります。しかし、彼らに迷惑をかけてでも、こういう情報の可視化は、やはり素早く公開して正解だったと改めて感じます。