Feynman Diagram が TeX Live 2019/2020 でちょん切れないようにする

TeX Live 2018 + Mojave の環境までは LaTeXiT で Feynman diagram を描くときは阪大の山中さんのページを参考にしていましたが、Catalina + TeX Live 2019 にしたら図がちょん切れるようになった(bounding box がおかしくなった)ので、解決する方法の覚え書きです。

osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp

詳細は StackExchange にも質問で書きました。

tex.stackexchange.com

新しいやり方

  • latex + dvipdf は使わない(そもそも、dvipdf だと図が真っ白になる)
  • dvipdfm にすると図がちょん切れるので、これも使わない
  • LaTeXiT の preamble に \usepackage{feynmp} だけでなく \DeclareGraphicsRule{*}{mps}{*}{} も追加する
  • mpost の実行後、pdflatex で PDF を出力させる

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古いやり方だと \usepackage{feynmp} を追加するだけでしたが、これだけだと mpost コマンドの生成する拡張子なしの PS ファイルを pdflatex が正しく取り扱えません。そのため、古いやり方では latexdvipdf を使って DVI を経由させていたのだと思います。

\DeclareGraphicsRule{*}{mps}{*}{} も追加することで、拡張子のないファイルを pdflatex が扱えるようになるので、TeX Live 2019 や 2020 で現れる dvipdf もしくは dvipdfm の問題(仕様?)を回避することができます。

古いやり方

TeX Live 2018 まで問題なかった山中さんのやり方で dvipdfdvipdfm にすると絵は出てきますが、下がちょん切れていますね。

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