Mountain Lion にして良かったこと、悪かったこと
他の人があまり書かなさそうなことに絞って。
良かったこと
Screen Sharing (画面共有)
Preview と ClearScan の相性
無料で始める研究者のための自炊技術 (2011 年 1 月暫定版) で書いたように、ClearScan をかけた PDF を Preview.app で再保存したりコメントを入れたりすると、文字情報が全て失われて検索できなくなるという問題が Lion までありました。Mountain Lion の Preview.app では、今のところこの問題は見られません。 (やっぱり問題が残ってました。)
MacPorts とか研究周り
少なくとも MacPorts で入れた Python は動いている。ROOT、Geant4、DS9、BibDesk、LaTeXiT、Office 2008、Adobe CS 5、Acrobat Pro X も動いている。
Save As… の復活
Lion でメチャクチャな改悪がされ、Save As… がなくなってしまいました。もちろん反対が起きたのでしょうが、Mountain Lion で無事に復活しました。無くなった機能を金を払って取り戻すというのも気分悪いですが、めでたし。
X11.app が消えたこと
X11.app は Lion まで Apple が正式に配布していましたが、bug が色々とあって実用に堪えなかったため、XQuratz.app を使っていた人も多いでしょう。しかし公式の X11.app を使わないことでの問題が発生するかもしれないという不安があったため、今回 Apple 自身が X11.app を配布しないという決断をしたのは、逆に安心しました。これで心配することなく XQuartz.app が使えますし、利用者数が増えることで、XQuartz.app の bug 取りも進むでしょう。
注意点として、XQuartz.app を Lion に入れていた人は、Mountain Lion にした後に最新版の XQuartz.app を入れて下さい。Window manager がおかしくなります。
Mail.app の iso-2022-jp-2 問題
LionのMailはISO-2022-JP-2のメッセージを送信する で指摘のあるように、Lion ではたまに iso-2022-jp-2 で返信をしてしまい、これを decode できない大学の事務さんなんかから、しょっちゅう「文字化けしてますよ!」と怒られていました。もう 2012 年なのに…。
Mountain Lion の Mail.app だと、英語環境で使っているからかもしれませんが、utf-8 で返すようになりました。
悪かったこと、改善されなかったこと
ROOT で作成した TH2 の PDF の表示
ROOT で TH2 を "col" で描画して PDF にすると、bin と bin の間に隙間が表示されてしまうという問題が Preview.app にはずっとあります。Acrobat で表示すれば問題ないので、恐らく Preview.app 特有の問題です。これは Apple に bug report を前から出しているのですが、Mountain Lion でも改善されませんでした。ROOT 使い、Acrobat 嫌いとしては、結構困る。
DefaultKeyBinding.dict
~/Library/KeyBindings/DefaultKeyBinding.dict に設定を書いておくと Emacs のように C-space C-w で指定範囲内を kill できたり、C-x C-s で保存できたりするのですが、Lion では TextEdit.app でだけ動作しませんでした。これも Apple に bug report を出しており、Mountain Lion で直ったとの連絡が来ていたのですが、うちの環境では直っておらず、しかも Mail.app と Evernote でも無効になってしまいました。文章入力がより不便になった。
VMWare Fusion 3
VMWare Fusion 3 が起動できなくなりました。前情報として知っていたのですが、Fusion 4 にしないと駄目です。5000 円くらい。動作がおかしいとかではなく、起動すらできません。